最近、通勤時間が出来たので、積ん読の山を切り崩しに掛ってるにょ。とはいえ、10年前くらいからのダンボール箱を開けるとこまでは行かなくて、近々に買って、以前のものの続きとかじゃないものからボチボチと消化してるところにょ。 夏見正隆と言えば、以前から積ん読にせずにすぐに読んでる数少ない作家の一人だけど、さすがに読書時間が無いと全然消化できないにょ。 というわけで、最近の積ん読の中にあった夏見正隆の本を幾つか読んでみたにょ。ま、それでも『スクランブル!』の黒羽鏡の祖父の若い頃を描いた『ゼロの血統』は3巻目まで読んでるので、今回はそれ以外のところかにょ。 『チェイサー91』(祥伝社文庫)……身体的欠陥でパイロットを諦めた小松基地の女性整備士が、事件に巻き込まれてF-15で実戦をする羽目になるという話にょ。舞台が小松基地だし、扱ってるのが特亜による陰謀とか日本の原子力危機とか、ほとんど『スクランブル!』(旧題『僕はイーグル』)の世界と被ってるというか、ほとんどそのまんまにょ。さすがに小松基地のパイロットがそのまま登場したりはしてないけど、中央方面では似たような名前の人物がいるみたいにょ。
『異世界のF-35 新・護樹騎士団物語』(文芸社文庫)……『護樹騎士団物語』というのは、夏見正隆が水月郁見名義で書いてたラノベのシリーズみたいだけど、本屋で見掛けたことがないので読んだことがないにょ。 主人公はF-35Bが操縦できるという理由で空自から護衛艦『ひゅうが』に派遣されたテストパイロットにょ。特別任務で中越国境の山奥に不時着した行方不明の民間旅客機の調査に向かったのだけど、F-35Bは不時着して任務は失敗。そこで異世界の騎士と遭遇してしまうという話にょ…… しかし、この宇宙で何個かある並行世界の地球から来た貴族だかなんだか知らないけど、平気で生きた人間のハラワタ引き出して食らいついてるっていうのは、なんかおぞましいものがあるにょ。
『ダンシング・ウィズ・トムキャット』(朝日文庫)……中国の海洋進出に対向するため、『いずも』型護衛艦をF-35B搭載の空母『出雲』として運用することを決めた海自。その体制が整うまで、アメリカの退役空母『キティホーク』を買い取って海自初の空母『飛鷹』とし、運用終了のため未完成のままメーカーの工場に残されてたF-14トムキャットを改修して艦載機にしてるという……『出雲』と『飛鷹』とどっちのほうが運用に手間がかかるのかよくわからん設定の中、『飛鷹』のF-14のパイロットとして配属された新人の女性パイロットが主人公の話にょ。 ま、尖閣方面から領空侵犯してきて、海上保安庁の警備艇等を攻撃してきた国籍不明機を、例によって「あれもできないこれもできない」日本の防衛法規と闘いながら、これを撃退していくって、物語的には『スクランブル!』系の作品かにょ。 でも、主人公の立ち位置とか、パートナーの豪州海軍からの留学士官とか、どっちかというとラノベ的なキャラ描写が濃い感じで、どっちかというと『わたしのファルコン』と同じ系統の匂いがするにょ。
個人的には『異世界のF-35』は作風がちょっと変わってて馴染めない感じかにょ。『チェイサー91』はいつもの夏見正隆って感じがするけど、それなら『スクランブル!』の新作として書けよって感じにょ。一番、面白かったのは『ダンシング・ウィズ・トムキャット』かにょ。でも、これの続き、書いてくれるのかにょ? |
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