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結城あすかの毎日電波思考 (あすか日記)
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日記というか、雑文の吐き溜め場所かにょ。電波の度合いは0から∞まで様々にょ。意味不明とか気にしたら負けにょ。
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『京都の精神』を読んだにょ

2012/01/16 22:02
 『京都の精神』(梅棹忠夫著、角川ソフィア文庫)とかいう本を読んだにょ。
 先年亡くなられた元・国立民族物博物館長の梅棹忠夫による京都について論じた著書の1冊だにょ。内容は60年代から失明直前の80年代半ばにかけての、京都に関する主に文明論、文化論に関する講演の内容をまとめたものになってるにょ。「京都の精神」とあるけど、別に精神論とかそういうものではなく、京都人の京都という都市に対する付き合い方とかいうような感じのものかにょ。

 だいたい書かれていることはというと、京都は今も現役の都会なので、(既に廃れた古都)奈良や(一度も都になったことはない)鎌倉と同様に古都と括って保存されるべきものではないという話にょ。
 あるいは現役の巨大都市である京都は観光産業なんかでは食えないし、観光はむしろ都市の景観を破壊するものだから、京都に必要とされるのは文化産業による創造ということだとか、それに関して(当時はまだ構想中の)関西学術研究都市に触れて、京阪奈とかいって大阪と奈良を含めようとしてるけど、京都の南にあるのだから南京都と呼べとか、ある意味、京都中心の中華思想に則った主張だったりするにょ。

 梅棹忠夫といえば今西錦司と並んで、戦後の京大出身者を代表する生物学出身の思想家であるけど、今西錦司が西陣の商家の出身であったのは良く知られているけど、梅棹忠夫も京都出身だったとは知らなかったにょ。
 明治以降、遷都令は出ていないから、未だに日本の正式な首都は京都だという主張は良く聞くけど、現在の京都を指して、特定の産業に立脚していない首都型の都市だという指摘は初めて聞いたにょ。もっとも、現実には明治以来の中央集権制によって京都の政治的集権力は皆無に近い(関西広域連合だって大阪が中心になってる)から、首都的なフレーム(形骸)だけが残ってる都市といった方が正解かもしれないにょ。

 収録されている講演はおおかたどれも京都をこれからどうやっていこうかという京都の経済人に対するものであるから、多分に京都の立場についてヨイショしてる部分があるのは差し引いて読んだ方が良いとは思うけどにょ。
 例えば、日本人の持つ「日本的なものの精神的な支え」が京都であり、京都が失われれば日本というものは失われるとまで言ってるのだけど、それにはちょっと違和感を覚えるにょ。

 ただ面白いと思ったのは、京都は一度も封建制の支配に入ったことはないという指摘にょ。支配権に制限のあった鎌倉幕府はもちろん、京都にあった室町幕府も、封建制を完成させた江戸幕府も、京都を管理下に置くことはあっても、封建体制の中で支配したことはないという話にょ。
 つまり、京都は王城の地として、1000年間ずっと律令制の残った都市として存在し続けて来たということにょ。普通、日本的なものとしてイメージされるのは武士のいる封建体制で培われた文化のイメージなのだけど、日本で唯一、京都だけはそれとはまったく違う文化が存在するということにょ。
 もっとも、これは江戸幕藩体制において、(支配層としては)幕府の派遣する少数の武士しかいなかった商人の町・大阪も似たようなものではあるにょ。それに、明治以来の中央集権制や、戦後のマスメディアによる全国画一化の傾向は、京都といえども抗えてるとは思えないけどにょ。

 巻末に「私家製 京都小事典」とかいうのが収められていて、京都に関するいくつかの項目の各々に対して、エッセーだかコラムだか風の小文が付けられてるけど、一般の解説などでは目が届かないところなど、古い京都人ならではの視点で補足されているのが興味深いかにょ。

京都の精神 (角川文庫ソフィア)
京都の精神 (角川文庫ソフィア)梅棹 忠夫

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ローソンストア100の冷凍さんまを食ったにょ

2012/01/13 21:55
 ローソンストア100に2匹パックの冷凍さんまがあったのを、どんなものかにょ?と思って買って来たにょ。
 グリルとか魚焼き器とか無いから、普段は火(熱)の通り易い開きぐらいしかオーブンレンジで焼いて食べないのだけど、ちょっと小ぶりで火の通りも良さそうなので、試してみることにしたにょ。

 うちのマンションはガス管は屋外の給湯器にしか来てないので、部屋の中にはホットプレート式の電磁調理器しか付いてないにょ。鮭の切り身とかならともかく、それでさんまを焼く気にはならないので、とりあえずオーブンレンジのオーブン機能で焼くというのがオーソドックスな方法にょ。
(オーブントースター用に魚焼き用の網とかあるからオーブントースターで焼けないことも無いのだろうけど、うちにある三菱製のオーブントースターはタイマー設定に関わらず5分過ぎたら切れてしまうという、パンとかを焼く以外には使えない困ったちゃんなので、まず魚を焼くのは無理だろうにょ)

 ところが、オーブンレンジで普通に魚を焼くなんてことは、レンジの取説にも、そこらのレシピを探しても見つからないので、自分流に試行錯誤をするしかないにょ。

 とりあえず、1匹をオーブン機能で焼くにょ。レンジ機能で解凍後、オーブントースター用のトレイに網を乗せて、オーブンレンジの皿の上に置くにょ。以前はガスレンジ用の丸い受け皿付きの魚焼き網を使っていたけど、このタイプは受け皿にスリットがあって落ちた油が漏れるので、いちいちアルミホイルで覆わなければいけなかったにょ。その点、オーブントースター用のトレイと網の組合せならその面倒はないにょ。サイズは小さくなるけど、どうせ1人分の魚を焼くだけだから十分かにょ。
 設定温度を上限の230度にして8分間、その後でひっくり返して5分ぐらい焼いてみるにょ。時間は適当なので、もっと短い時間でも十分かもしれないにょ。
 ま、それなりには焼けていて問題はないのだけど、焼いたというよりも熱して乾燥させたようなイメージが強く、さんまの肉も少しパサパサした感じがするにょ。

 もう1匹は「魔法のお皿」とかいう電子レンジで魚が焼けるとかいう謎なアイテムを使ってみるにょ。レンジで加熱すると皿自体が発熱し、乗せた魚を焼いてしまうというものにょ。
 これもレシピには切り身魚ぐらいしか載ってないから、さんまを丸ごと焼けるかどうかは保証が無いのだけど、子ぶりの魚だから大丈夫かにょ。そのままじゃ皿に収まらないから半分に切って並べて焼くにょ。
 まず、3分30秒ほど加熱し、ひっくり返して30秒加熱するにょ。

 オーブン機能で焼いたのと比べると、意外と油が落ちてないにょ。そのためか、肉もパサパサという感じはなく、さんまらしい油っぽさが残ってる感じかにょ。ただ、皮が皿に焦げ付いてしまうので、ひっくり返したり後の手入れがちょっと面倒かにょ。
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『電撃!!イージス5 Act.U』を読んだにょ

2012/01/03 23:04
 『電撃!!イージス5 Act.U』(谷川流著、電撃文庫)とかいう本を読んだにょ。もう完全に前巻の内容は忘れてしまってるにょ。読書メーターを見たら2006年の2月13日に読了になってるので、自分のサイトからその日の日記の記事を探して読むにょ。大まかにいって、なんか能力の中途半端な少女たちのチームを主人公が率いてEOSとかいうよくわからない敵と戦う話だったかにょ。
 しかし、そういう緊迫した戦いのシチュエーションというのは一番最後の話でしか出て来なく、しかもその話では主人公たちはまったく無力で何の力にもなってないという……いったい何の作品だという話にょ。この辺りのパターンへの裏切りっぷりは谷川流っぽいところだろうけど、酷いといえば酷い展開にょ。

 この最後を除けばEOSなんかどうでもいい感じで、ひたすらヒロインたちの日常の光景が描かれるだけにょ。主人公の秀明が朴念仁でせっかくのシチュエーションが活かされてないかと思えば、ガニメーデス主観の話が1本入ってたりするけど……肝心なとこでシステムダウンとかしてるのが、まあお約束なところかにょ。
 掲載誌が『電撃萌王』なら、もうちょっと露骨な方向に向かっても良さそうなのに、実に健全でおとなしいレベルに留まってるのは、その頃はまだそんなに極端な方向じゃなかったからかにょ。

 ラストの手前になっていきなり主人公の妹が出てきてるけど……物語的には意味はないにょ。これもガニメーデス主観の話と同じで、要するに第三者の主観による話を書きたくて出て来たって感じで、あんまり個性のあるキャラじゃないにょ。ラノベによくいるブラコン系の妹じゃなくて、単にちょっかい掛けに来た普通の妹ってところがヒロインの5人に比べて地味なところにょ。
 ま、タダの妹という以外の印象しかない李里だけど、秀明に巴を意識させるというぐらいの役目はあったかと思ったけど……相手は朴念仁だから、きっと何事も無かったように元通りの状態で続くんだろうにょ。

 で、いきなりラストになってEOSの正体がわかるとともに、はっきりと敵対して来る相手が攻めてきて絶体絶命って展開になるのだけど、そこに博士が帰ってきて一件落着かと思えば……ま、元よりドタバタ系の作品なんだからドタバタ系らしく、そのままの状況がずっと続くというお約束のパターンかにょ。ま、決着付けてどうって作品でもないんだろうけど、おかげで読んで時間を無駄にしたという思いに駆られる人も。とっても多い結末だと思うにょ。

 いうまでもなく「谷川流」の作品だと期待して読んだら後悔するので注意が必要にょ。ま、ラノベというよりアニメのノベライズ的なつもりで流し読みするぐらいが精神安定上は良いかもしれないにょ。

電撃!!イージス5〈Act.2〉 (電撃文庫)
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『映画けいおん!』を見たにょ

2011/12/31 22:51
 なんばパークスシネマの観賞ポイントがタダ見1回分貯まってるかと思ったんだけど、1ポイント足らなかったので、仕事帰りにレイトショーで見て来たにょ。商品ポイントはゆうに万超えしてるけど、交換できるパンフは700円以下というアホな制限があるから、1000円ぐらい当たり前の大半のアニメ映画のパンフには使えないという理不尽にょ。『けいおん!』も800円だしにょ……。なんか他に使い道あるのかにょ、このポイント。

 冒頭、いきなりへヴィーなサウンドで映画は音楽性の路線変えたのかと思ったら……カセットテープの音でデス・デビルごっこってかにょ。いや、デス・デビルは音楽性の相違なんかで解散してないだろうににょ。
 ま、このあたりでどれだけ笑えるかがポイントだにょ。

 OPはゆるふわ系の曲で、TVシリーズのOPとはイメージが違うんだけど、本編では「ふわふわ時間」とか「ごはんはおかず」が重点的に使われてるから、それと同じ系統で合わせたって感じかにょ。OPのボーカルが唯で、EDが澪ってあたりはTVと同じかにょ。

 唐突に出てきてる卒業旅行の話にょ。TVシリーズでも匂わしてるのは番外編の「計画!」だけだから変に用意周到な話にすると話に齟齬が出て来るんだけど、パスポートまで取っておいて忘れてたのかにょ、こいつら。その割には誰も金の心配してないってところが(唯がギー太を買った時はみんなでバイトしたのと比べて)謎なんだけどにょ。
 平沢家にちゃんと両親がいたというのが驚きにょ。ま、顔はちゃんと映ってないとかいうのはお約束だけどにょ。

 しかし、この面々だけでロンドン行くのは無謀だにょ。ま、あずにゃんのおかげで4人だけで行くよりはずっとマシだっただろうけどにょ……

   調査・計画力:梓
   英語の聴き取り能力:澪
   裏付けのない交渉力:紬

 唯と律が役に立ってないのは相変わらずだにょ。しかし、無意味にギター持って行ったおかげでロンドンで2回ライブすることになってるとは、ごくろうさんな連中にょ。ムギは日本からキーボード取り寄せてるし、さわちゃんはマイルをはたいて飛んで来てるしにょ……
 ホテルで日本から持て来たドライヤーをコンセント差し込んでスパーク起こした唯が、ギー太のプラグをアンプに挿すのを躊躇ってるんだけど……電源電圧の規格と楽器のコネクタの規格は別だろうににょ。電源電圧は国によって違うけど、楽器の方は国際規格だから心配は要らないにょ。(どうでもいいけど、イギリスのコンセントって日本と同じ形だっけかにょ?)

 ま、ロンドン行きはテンポも良くてテンション高く、それなりに見れたけど、日本に帰ってからが冗長だにょ。TVシリーズの最終回に繋げるために「天使にふれたよ!」の制作過程を描いてるんだけど、もっとさっぱり切った方が映画としてはまとまりがあったように思うにょ。
 ラストも「天使にふれたよ!」をやってから、エンディングで澪ボーカルの「Singing!」やって、それで尺が足りずに「ふわふわ時間」を流してるんだけど、「天使にふれたよ!」でそのままエンディングやった方が良かったんじゃないかにょ。
 しかし、「ふわふわ時間」も何か思い切りパワーアップしてるにょ。

 ともかく『けいおん!』らしいといえばらしい映画で普通には楽しめたけど、リピートして見るほどではないような気がするにょ。

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『彼女は帰星子女』を読んだにょ

2011/12/25 22:38
 『彼女は帰星子女』(上野遊著、電撃文庫)とかいう本を読んだにょ。
 ある日、いきなり宇宙人の到来が公表され、その友好のために地球人との混血の子女がホームステイすることになり、その一人、福山絹が主人公の家にやってくるという話にょ。
 絹が三種族混合宇宙人・トリオンとのハーフという以外は、ま、日系ブラジル人みたいに、見掛けはほとんど日本人だけど、文化的な常識が違ってるとかいう、異文化交流型の典型的なボーイ・ミーツ・ガールの物語だにょ。
 ただ「帰星子女」というタイトルは帰国子女のもじりだろうけど、絹はトリオンの船団の中で生まれ育ち、地球に戸籍があったわけでもないのだから、帰国子女と同等の「帰星子女」というのとは違うと思うにょ。

 トリオン自体は(文章の印象からは)クリンゴン人みたいな宇宙人のようだけど、絹は(身体能力を別にすれば)瞳の虹彩が金色で少し違う以外は外見的には地球人そのものみたいなので、本当のハーフかどうかは疑わしいものがあると思うにょ。
 だいたい、宇宙を長く旅して来た遠くの宇宙人が、二足歩行で直立するヒューマノイド型なのは機能的な必然かもしれないけど、遺伝的に交配が可能だとかいうのはにわかには信じられないにょ。自然交配ではなく人工的な遺伝子操作で生み出されたハーフとか考えた方が良いような気がするにょ。
 トリオンが地球近辺に来たのは何百年か前の話で、地球人側が交渉出来る段階になるまで待ってたって話なんだけど、ハーフの子供たちの片親になった地球人ってのは、実のところ何らかの形でトリオンにさらわれたってことなんだろうけど、その辺のツッコミとかはないのかにょ?
 それにしても絹って名前自体が今風じゃないから、その母親って実はかなり昔の人だとか、それで絹の母親の親族はもうどこにもいないとか、そういう想像が働くんだけど、これって何か伏線にでもなってるのだろうかにょ? 他のホームステイのハーフたちの話が出て来ないから、比べてどうかとかいうことも言えないのだけどにょ。

 ラノベのおきまりで両親は海外行ってて不在だとか、家事の出来ない姉は何かわからない国家機密レベルの仕事をしてるとかで、普通の小説には欠かせない家族描写というのが欠落してるわけだけど、そういう背景的なものを除けば、(宇宙人とのコンタクトとかいう大きなテーマがあるのに)見事に非日常的なものはまったく何も起こらない地味な作品だにょ。
 物語は主人公の望が絹と出会って、絹がホームステイでやってきて、学校に行ったり買い物に行ったりの日常があり、自分の居場所を見付けられない絹が行方不明になってしまうとかいうところにょ。地味で何もない物語だけど、わざとらしくあざといラノベが増えてきてる昨今から見ると、こういうオーソドックスな物語の方が新鮮かにょ。

 しかし、ここまでオーソドックスだと次巻からの展開が(いきなりドタバタ活劇で世界観一変とか)気になってしまうのだけど、問題はそれよりも、次巻以降をちゃんと買ってるかどうかだにょ。

彼女は帰星子女 (電撃文庫)
彼女は帰星子女 (電撃文庫)上野 遊 あかざ

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『スレイヤーズすぺしゃる(25) 騎士道のススメ』を読んだにょ

2011/12/15 22:38
 『スレイヤーズすぺしゃる(25) 騎士道のススメ』(神坂一著、富士見ファンタジア文庫)とかいう本を読んだにょ。ま、言うまでも無く『ドラゴンマガジン』連載作品に描き下ろしを加えた短編版で、リナがガウリイで出会うまでの1年間の旅の中で起こった物語にょ。いったいどれだけ長い1年だとかいうツッコミはやめとくにょ。

 『白い夜の獣』は旅の途中で立ち寄った村にラバズとかいう謎の生物が現れるとかいう噂で、その正体を暴こうとやって来た魔道士協会の魔道士と噂を否定しようという村人との悶着にリナが巻き込まれる話にょ。
 魔道士側に雇われたナーガがいるのがお約束のパターンだけど、雪の中でいつものコスチュームというのももうツッコミのネタにならないくらい、ナーガも存在感が無いにょ。話の肝はラバズの正体なわけだけど、ま、子供が噛まれたら幸せになるって時点でネタ元はナマハゲか獅子舞。祭でそれに扮した村人が野良化してたってのがスレイヤーズらしいところだけど……前後編でやるようなネタじゃないにょ。

 『病院奇譚』は、風邪で入院したリナが病院に現れる怪現象の調査を依頼される話にょ。ファンタジー世界の病院というと、せいぜい野戦病院みたいなイメージしかないけど、さすがにスレイヤーズの世界には本格的な病院があるにょ。もっとも医療に使われるのは科学的な医学ではなく神聖魔術の類いだけどにょ。
 怪現象の正体は群体ゴーストにヒカリゴケの胞子が付いたものだって話だけど、その出現のきっかけが風邪薬の調合ってのがツボかにょ。この世界では高価な風邪薬なんて王侯貴族が使う以外に滅多に調合されるものじゃないから、たまたまリナが入院したことで現れたって話にょ。
 町の食堂には定食メニューが標準装備、下手すればコンビニすらあっておかしくないようなスレイヤーズの世界だけど、風邪薬が希少だってのが変にリアルにょ。ま、基本的に薬なんか飲まなくても食って寝てりゃ治るものだろうけどにょ。

 『騎士道のススメ』は「真の騎士道」を巡るバンキスとジルバの親子の争いに巻き込まれて食事の邪魔をされたリナの復讐の話にょ。ナーガが絡んできてる時点で展開は見えてるけど、相手を追い詰める過程で町をあちこち破壊。自分たちの方も迷惑かける存在になってるって、いつものパターンにょ。
 真なる騎士団(ライトナイツ)を自称する連中の神出鬼没ぶりにリナたちが振り回されてる割には、砂浜での待ち伏せのバカらしさぶりとか、ジルバが正規の騎士に採用されたらとたんに瓦解してるという節操のなさがアンバランスなのは(スレイヤーズらしいオチではあるけど)ちょっとどうかと思うにょ。

 『異形の棲まう村』は『騎士道のススメ』の後日談の書き下ろしにょ。きのこ鍋が名物の村に立ち寄ったリナだけど、山で動物の不審死が相次いでるのできのこが採れてないって話で、きのこ鍋食いたさに調査に向かったら……例のバンキス親子が動物相手に山籠りの修行をしてたって話にょ。
 しかし、それで村人は納得せず、村長の娘レイリイと怪しげな3人を引き連れて説得に。当然、バンキス親子とその3人の戦いになるのだけど……その3人が何か危険な存在かと思わせぶりなのがツボかにょ。ま、結局のところ最後はリナが親子を打ち負かしてやめさせてるんだけどにょ。

 バンキス親子の対立する騎士道の話ってのは、よくある「そもそも論」で、「主人(領主)につくすのが真の騎士」か、「弱きを助け強きを挫くのが真の騎士」かって話だけど、息子が「今の騎士は領主の飼い犬」と非難したら「そもそも騎士ってそういうもの」ってリナのツッコミで終わってるから、物語の中では単なる親子対立のパターンネタにしかなってないにょ。やってることは町の嫌がらせだし。
 普通にありそうなネタでこれまでに話になってそうな気がしないでもないのだけど、どうなんだろうかにょ? 短編スレイヤーズで騎士といえばジェセフィーヌさんの息子のひ弱なジェフリーを思い出すけど、これも黒騎士退治に出掛けたらその正体が父親だったりして一応は親子対決の格好になってるけど……主役はジェセフィーヌさんだにょ。

 さすがにマンネリ化し過ぎて、新鮮な面白さというのはもう期待すべくも無いんだろうけど、対して濃いネタでもないのに前後編で引き延ばされてると、さすがに苦しいものが見えてくるにょ。
 それでも定番のスタイルと化してるところで、それなりに安心感はあるのだけど、長編が終わってしまった後では、これだけでは物足りないのは否めないかにょ。ナーガを超えるようなサブキャラが出てきたら、それなりに新鮮になるかとは思うのだけどにょ。
 最新刊の『すまっしゅ』5巻では、ドラゴンマガジン掲載の短編はもう終わりだって話なんだけど、何らかの形で読み続けたいのは確かにょ。

スレイヤーズすぺしゃる(25) 騎士道のススメ (富士見ファンタジア文庫)
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『家畜人ヤプー 第1巻』を読んだにょ

2011/12/10 22:28
 『家畜人ヤプー 第1巻』(沼正三著、幻冬舎アウトロー文庫)とかいう本を読んだにょ。
 『ドクラ・マグラ』と並んで昭和の奇書と称される本だにょ。『ドクラ・マグラ』は以前に読んだから、今度はこれを読もうと思い立ったのが6年前だけど、例によって未読の大海の中に放り込まれていたにょ。

 解説によれば、元々は『奇譚クラブ』とかいうSM雑誌に連載されていたSM小説って話なのだけど、筋書きや世界設定はなかなかにSF的だにょ。

 日本人・麟一郎とドイツ人・クララのカップルが、時間航行中にオナニーにふけって事故った未来人・ポーリーンの円盤墜落に巻き込まれ、未来に連れていかれるという話だにょ。
 その未来は白人によるイースという国家が支配していて、黒人は奴隷化され、日本人はそれ以下のヤプーという家畜にされ、いろいろな生体家具に改造されたりしていたりするにょ。
 クララが麟一郎と一緒にいるのを不可解に思ったポーリーンは、クララを未来に招待するのと同時に、麟一郎をヤプーとして生体改造してしまうにょ。

 冒頭でこそオナニー専用の生体家具である舌人形や唇人形の話が出てくるけど、本編で執拗に描かれるのは生体便器(肉便器、セッチン)の話にょ。イース人はヤプーを生きた便所に改造して、尿や便をその口に対して排泄してるという……なんか究極のスカトロだにょ。
 ただ、この作品がタダものじゃないのは、ヤプーを便器にするためにその外形的な肉体改造だけではなく、口を便器専用の器官とするために呼吸や栄養摂取の仕組みを別に作ってることだにょ。いや、排泄のことでよくこれだけ思い付くものだと感心するにょ。

 生体便器であるヤプーはあくまで便器に過ぎないので、白人から受け取った糞尿は別途回収装置に排出されるにょ。白人の尿は黒人のための酒になり、栄養価の高い糞はヤプーのための薬にされるにょ。で、黒人の糞尿がヤプーのための餌になるにょ。
 もちろん奴隷である黒人は白人のようにヤプーを使って排泄するのではなく、吸引装置を使って排泄するのだけど、それで集められた液体状の糞尿が増量されてヤプーの餌になるにょ。ヤプーの腸内には寄生虫がいて、肛門を通したチューブでその寄生虫に餌が送られるにょ。寄生虫はその餌をヤプーの腸が吸収しやすい状態にして放出、ヤプーの腸はこれを吸収して栄養源にするにょ。で、やがて不要物が腸に戻ってくるので、寄生虫は自身これを餌にして完全消化してしまい、結果としてヤプーからは排泄物は出て来ないとかいう、なんとも見事な(おぞましい)エコロジー社会になってるにょ。

 オナニー道具や生体便器の他にも様々な生体家具がヤプーから作られてるけど、ここまでヤプーだらけなのはポーリーンがイース人でも高貴な貴族の一員ということもあるんだろうけど……何から何までヤプーって、それ、効率悪くないのかにょ? ま、貴族ともなれば悠悠自適で、急ぐような生活なんかしてないのだろうけどにょ。

 しかし、はっきりいって胸糞悪い自虐小説だにょ。ま、まだ戦後間もない頃に書かれた作品だから、欧米人に対する劣等感というものがはっきりと強く社会に存在してたんだろうけど、それにしても、このヤプーの扱いには目を覆いたくなるにょ。
 麟一郎と一緒にいたクララがドイツ人というのも象徴的で、英米を象徴するイース人に連れられた2人はまるで第二次世界大戦の敗戦国の捕虜であり、そうではあるものの白人であるクララと日本人である麟一郎とでは露骨に待遇が違ってくるという構造にょ。
 これが人種差別に対する風刺とかならまだ意義はあるんだろうけど、どうみても劣等感から来る自虐の域を出ていないから、読んでてとても不愉快にょ。

 ま、それでも、ほとんど偏執狂的なほどの拘り抜いた排泄システムの設定には、まあ敬意を表しておくにょ。いや、この情熱をもっと他の面に向けたらそれなりのSFになってたんじゃないかと思うんだけど、残念かにょ。ま、所詮は一部の好事家向けのSM小説のジャンルの作品にしか過ぎないんだろうけどにょ。

 第1巻では麟一郎が寄生虫を宿され、皮膚を改造され、去勢されたところで終わってるけど、きっともっと酷い運命が待ってるんだろうにょ。
 未読の待ち行列には全5巻まとめて並んでるんだけど、さすがに一度に読破するのはいろんな意味で疲れるので、適当に他の本を挟みながら読んでいくことにするかにょ。

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