結城あすかの毎日電波思考 (あすか日記)

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zoom RSS 「江戸しぐさ」の信憑性の話かにょ

<<   作成日時 : 2013/06/12 04:49   >>

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 BLOGOSを見てたら、次のような記事があったにょ。

【赤木智弘の眼光紙背】江戸しぐさって、本当にあったの?(眼光紙背) - BLOGOS(ブロゴス)


 江戸時代に商人の心得とされた「江戸しぐさ」なるものが現代に通じるマナーだともてはやされてることに異議を唱えてる記事なんだけど、記事中で触れられてる「江戸しぐさ」に気になったところが2つあったにょ。

 まず一つ目はは「時泥棒」という時間を守るというマナーについてにょ。

 時泥棒に関して、こんな記事がある。江戸しぐさにおいては、相手との約束の時間からプラスマイナス5分であればAランク、そこからずれればずれるほど、汚名を受けるというのである。


 著者は江戸時代は不定時制だから、季節によって長さの変わるような不確かなものを基準にしてるのは、江戸時代の感覚としては変だということを言ってるのだけど、問題はそこじゃないと思うにょ。

 江戸時代の庶民は腕時計や懐中時計のような持ち運びが出来るような時計はおろか、家に正確な時間を刻むような機械時計など持ってなかったにょ。そういう時代の時間の知り方というのは、太陽の位置で時間を知るか、寺などで正刻に撞かれる時鐘の音を基準にするしかないにょ。
 時鐘は一刻毎だから、不定時制で季節によって変動はあるけど、平均して2時間間隔だにょ。太陽の位置は、経験によってはかなり細かく時刻を把握することが出来たらしいけど、それでも今の30分ぐらいの間隔での把握がせいぜいだろうと思うし、それは晴れていなければ使えないにょ。

 こういう世界では時報に先立ってあらかじめ行動したり、時報の間の任意の時刻を約束するということは、現実的に無理な相談だということにょ。必然的に、時報が鳴ってから行動するということが前程で、それに合わせた約束になるということにょ。

 著者が参照した「プラスマイナス5分」とか書いてる記事は、現代の感覚に合わせて翻案したようなものなんだろうけど、「時報が鳴ってから、これこれの時間の前後」というくらいの把握は江戸時代にもあっただろうにょ。
 それと、忘れていけないのは、江戸時代の人の行動範囲というのは現代人と比べて極めて狭い範囲でしかないということにょ。行商人は別として、通りに店を構えて商売をしてる人が日常的に時間を約束して付き合う範囲というのは、たいてい10分かそこら歩けば良いだけの範囲じゃなかったかと思うにょ。


 で、二つ目は「聞き上手」というメモを取らないというマナーについてにょ。

 ほかにも、この「聞き上手」などは「その場でメモを取らない」などと書かれているが、メモ用紙などは潤沢に紙が使える時代の産物であり、江戸時代にありえないだろう。


 いや、江戸時代は紙にあふれていたにょ。確かに現代ほど安くて古紙回収が金にならないほど大量に消費されていたわけじゃないけど、日常の記録は古い文書に上書きして使わなければならなかったような奈良時代や平安時代ほどの貴重品というわけではないにょ。
 すでに庶民の家でも窓は障子張りが普通だったし、草紙本とか瓦版とか浮世絵とかの印刷物は普通に売られていたにょ。当時の印刷物は片面印刷が基本なので、不要になった印刷物の裏をメモに使うなんてのは普通のことにょ。
 というか、江戸時代まで来ると「懐紙」という多目的用紙を庶民でも使えるようになってきてるので、貧乏人やケチじゃなけりゃわざわざ裏紙を商用のメモに使ったりなんかはしてなかったと思うにょ。


 とはいえ、著者が「江戸しぐさ」に疑念を抱いてるのも、故無きことではないと思うにょ。

 僕には、江戸しぐさがあまりにも今の日本社会に対してのみ、都合のいい道徳であるように思える。これは本当に江戸時代の道徳観念だったのか? 本当は江戸という過去の権威性を、道徳の押し付けに利用しているだけではないかと考えてしまう。


 ま、物事というものは都合がいいからこそ伝わっていくものだから、どういうものについても程度の差はあってもそれが当てはまると思うにょ。
 例えば、未だに昭和気分から抜け切れないアナクロ保守論者が「日本の伝統」として有難がってる物事の多くが、実は西洋の影響を受けて明治後半から昭和初期に出来ただけの、本来の日本文化とは何の関係もなく、歴史のほとんどないものだったりするのはお約束だにょ。


 ……などと書きながら、アフィリエイト用に「江戸しぐさ」の本を検索してみたら、何か出てくる本出てくる本、越川禮子という人の本ばかりにょ。どうもこの人が仕掛け人みたいな感じだにょ。


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