結城あすかの毎日電波思考 (あすか日記)

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zoom RSS なぜDVDのコピーを話題にすると怒られるのか考えろにょ

<<   作成日時 : 2011/08/21 19:00   >>

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 夏休みにもなるとよく見掛けるのがネット上のQAサイトに市販DVDのコピーの仕方を教えろとか書きこんでくる厨房にょ。たいていのサイトには「他者の権利を侵害することにつながる発言は禁じる」とかいう規定があるので、こういった質問は回答者に注意されておしまいなのだけど、中には規定の意味を理解しないのか、「警察に捕まらなければ犯罪じゃない」とばかりに逆上してくる変なのもいるにょ。
 こういう人にとっては、犯罪行為以外の禁止規定は意味のないもので、警察に捕まる犯罪じゃなければどんな行為も違法じゃないというかなり得意な法律解釈を根拠にしてるらしいにょ。当然のごとく、そういう解釈は間違ってるから常識とか知った方が良いと言っても聞く耳持たずにょ。

 おそらくコミュニティでの発言の許容範囲のボーダーを犯罪か犯罪じゃないかに独自解釈してるんだろうけど、上にも書いたようにたいていのコミュニティにはそんなギリギリの線よりも穏便なところに制限を置いたルールが置かれてるにょ。「他者の権利を侵害しない」とは「侵害によって犯罪となる」レベルのものではなく、「他者が侵害と判断して(クレームや民事訴訟等の)トラブルになるかもしれない」レベルのものであるにょ。
 これが理解できるかどうかというのが、社会性があるかどうかという常識的なところで、そんなの理解するつもりもなく明白に逮捕されるような犯罪じゃなければ何でもいいとかいうギスギスした態度は一般のコミュニティでは望まれないものだにょ。そんなのやりたければ2ちゃんねるなり自分で掲示板でも作って自己責任でやってくれというものだにょ。

 ソフトのコピー問題だって自動的に刑事処罰の対象となるのは、海賊版を売買したりネットで配布したりという事後行為以外では映画館で映画をダビングする行為ぐらいのものにょ。日本の著作権法は一部の例外を除いて基本的に親告罪になるので、権利者の訴えが無い限りはコピーしても犯罪行為とはならないにょ。だからと言って権利者の権利を侵害していないことにはならないし、いつそれが訴えられるかもしれないにょ。
 私的複製の話題でどこまでが許容範囲かというものでも、とりあえず一般の機械で普通にコピーできるレベルなら個人目的に限っては大丈夫だろうけど、あえてコピーガードを付けてるものを故意に外してコピーするのは良くないだろうっていうのも、そういう意味での話にょ。コピーガードを破ってコピーしたからすぐ逮捕されるとかいう話ではないにょ。

 公開されている場所で発言をやり取りするなら、常識的に第三者が読んでも心証を害することの無いように配慮するというのは当たり前の話であって、著作権問題に限ったことではないにょ。しかし、著作権問題で注意する必要があるのは「ネットでは著作権が平気で蔑にされている」という印象を権利者に持たれた場合、その反動は大きなものになってしまうにょ。
 極端に言えば、ネット上の音楽やビデオの配信サービスはすべて停止、市販のソフトにはこれまでより強力な著作権保護システムが付けられて自分が買ったソフトでも普通に再生すること自体も面倒な仕組みが取り入れられたり、録画したテレビ番組見る場合に毎回課金が掛かるシステムが導入されたりとか。著作権法だって権利者団体の方が関係官僚と近くて声が大きいのだから、どれだけ消費者に不利な方向に変えられるかもわからないにょ。

 そんなことになったら困るのは自分たちなのだから、権利者の立場も弁えて穏便にやっていこうというのが暗黙のルールでもあるにょ。ところが、それを弁えない厨房たちが自分のやりたいように好き勝手にやりまくって状況の悪化を招いて来たのがインターネットの歴史だにょ。
 アニメ番組に毎回毎回ご丁寧に「権利者に無断でアップロードするな」とテロップが流れるのも今では当たり前になってしまったし、世界中で日本だけ無料のテレビ番組にスクランブルとかコピーガードが掛かって、B-CASとかいう利権会社にお布施を納めないと番組を見ることができなくなったにょ。
 厨房は警察の逮捕されなきゃ何でもやって良いと思ってるんだろうけど、そういう行為が消費者全体の利益を損ねる結果になってるということをもっと自覚し反省してほしいものにょ。

 さて、こういう厨房にとっては著作権法の私的複製の権利は何者にも侵されない絶対的な権利と思われてるのかもしれないけど、私的複製ってのはあくまで(アナログ時代は家庭内での複製行為なんて現実的に取り締まれない故の)例外規定であって、著作権法の他の規定が該当する場合はそれが優先するものだにょ。
 アナログ時代のビデオは(PCでのキャプチャ技術が登場する以前は)ビデオデッキが無ければ複製できなかった。だから権利者はビデオデッキのメーカーを訴えたけど、メーカー側が勝訴したのでビデオデッキは合法となったにょ。

 とはいえ、このままではビデオデッキを何台も繋げば市販ソフトもコピーし放題だにょ。そこで登場したのがコピーガード技術だにょ。方法はいろいろあるけど、アナログ時代のコピーガード技術はだいたいソフトの記録信号にあらかじめ家庭用ビデオデッキの録画を誤動作させる信号を混ぜておくというものだにょ。映像信号そのものの同期が狂ったりするものから、デッキ側の検出装置でダビング禁止を検知するものまでいろいろあるにょ。
 当然ながら、これらのコピーガード信号はビデオデッキ側で除去して録画することも可能だけど、そういう機能を盛り込んだビデオデッキが発売されることはなかったにょ。なぜなら著作権法の中で私的複製の範囲を超える強力な禁止規定に触れる恐れがあったためにょ。

 それは著作者人格権に含まれる、著作物の同一性保持の権利だにょ。要するにソフトの内容を権利者に無断で改変することは重大な著作者人格権の侵害に当たるということだにょ。ここでいうソフトの内容とはビデオソフトにおける映像や音声だけでなく、そのコピーガード信号も含まれるにょ。
 著作権と一口に言っても、その内容は著作財産権、著作隣接権、著作者財産権の3つに分かれるにょ。著作財産権というのは簡単に言うと著作物を売ったりして金儲けする権利で、複製に関する権利もここに含まれるにょ。
 著作隣接権というのは著作物に付随する権利で、市販の歌謡曲なら主たる著作権は作曲者や作詞者にあるけど、それに付随する権利として編曲者の権利、実演家の権利、レコード会社の原盤権などが発生するにょ。
 著作者人格権というのは、著作物を公表したり、著作者を名乗ったり、その著作物が勝手に改変されたりしないする基本的な権利だにょ。日本の著作権法では著作財産権は他人に譲渡できたり権利の行使の有無を選択できるけど、著作者人格権は自然発生的に行使され他人に譲渡できないものとされているにょ。著作財産権よりもより上位の権利だということができるにょ。

 したがって、私的複製権というのはあくまで著作財産権の中の複製件に関する例外規定であって、その効力は著作者人格権の同一性保持の権利には及ばないというのが、一般的な法理解釈だにょ。
 もっとも、普通の録画によって画質や音質が劣化したり、あるいはCMカット等の編集行為を行うことも同一性保持の権利を侵しているんじゃないかという話もあるんだけど、権利者にとっては画質や音質をそのままの品質で録画されたりする方が不都合だし、どうせ録画されてるんなら私的範囲でどう編集されようがあんまり影響が無いってことで、アナログ時代には不問にされてきたにょ。
 しかし、デジタル時代になって品質劣化なく録画できるようになったり、ネットへの投稿で私的複製物やその編集物が私的範囲の利用で留まらなくなったため、近年この問題が大きく取り上げられ、著作権法もより権利者保護の方向に改正され、デジタル放送や市販ソフトの複製防止技術も高度化し、一般的な私的複製の権利の幅が狭められているというのが実情にょ。(その一つが最近出来た不正ダウンロード禁止法だにょ)

 で、厨房さんの話の続きにょ。
 PC内にアニメの動画があったら犯罪なのかとかいうから、市販のDVDから複製したり、違法と分かってるデータをネットからダウンロードしてきたら違法だとか言ったら、それならアニメのファイルを持ってる人はみんな逮捕されるからおかしいとかキレ出してるにょ。
 いや、違法即逮捕じゃないし、何らかの理由で逮捕するなら証拠を調べて逮捕状を取らないといけないけど、個人のPCの中のファイルを強制捜査するなんて、別件で捜査権限が与えられてない限り現実的には不可能だから、よほどのことが無い限り警察沙汰になるようなことはないんだけど、厨房はそんなことも理解できずに難癖付けて突っかかってくるから、もう相手にしないことにしたにょ。

 ところで、その厨房の難癖の中にさも自分の主張が正しいとばかりにリンクが張ってあったから何かにょ?と思って見てみたのだけど、そこに記されてたのは昔ニフティサーブでアナログ放送時代の「放送録画物の貸し借り」に関してどこまでが私的利用の範囲かの運営上の解釈を示したものだったにょ。

 おい、市販DVDの複製と全然関係ないにょ。

 厨房は自分がリンクしたページの文章も読めないのかにょ。これはデジタル放送の現在でも有効で、DVDレコーダーで録画したDVDを貸し借りする際にはそれに従ったらいいのだけど、これのどこをどう読んだら市販DVDの複製の根拠となるのかにょ? この当時だって(というよりニフティは今のインターネット社会より厳格だから)市販ビデオを複製するとか言ったらダメだと言われるに決まってるにょ。
 ま、アナログ時代だから録画ビデオの貸し借りにそれを複製して貸し借りすることを暗黙的に含んでたのかもしれないけど、それはコピーガードされた市販ソフトの複製とは違うにょ。今だってダビング10の範囲で録画物をコピーして貸し借りすることは問題ないにょ。この範囲なら私的複製の範疇だし、同一性保持の権利も侵害してはいないにょ。
 重要なのは貸し借りに関する解釈を勝手に市販ソフトの複製にまで拡大解釈するなってことにょ。

 いや、自分勝手に独自解釈する分は構わないけど、それはあくまで自分のプライベート空間で個人責任でやってくれにょ。公開のコミュニティにそんな解釈を持ち込んで、参加者や閲覧者に間違ったシグナルを与え、世間や権利者の誤解を招くような行為は慎んでほしいものだにょ。

 あと、市販DVDのCSSはアクセスコントロールであり著作権保護機能じゃないから私的複製は自由だとか抜かす変な人がいたけど、著作物の同一性保持の対象としてはどちらも変わりはないにょ。問題は刑事犯罪の取り締まり対象かどうかじゃなくて、著作者の権利を侵害してるかどうかなのだからにょ。
 で、その人が根拠として挙げてた文化庁のCSSに関する回答だけど、どこをどう読んでも「CSSが掛かって読めない録画物を、解除して再生することは違法ではない」と言ってるけど、「解除して複製してもOK」なんて一言も言っていないにょ。この辺はきちんと言葉を選んで言ってるということを理解すべきにょ。一方で、「その解除の方法を提供することは違法」だと言ってるのだから、解除して複製すること自体がその解除方法の提供に当たらないとは誰も言えないにょ(というか、暗にそう言ってるように読めるにょ)

 もちろん、こういうのはあくまで親告罪であるから、権利者が被害を訴えない限りは刑事告訴の対象にはならないし、裁判官の判断によってはどこまでが罪に問われるのかは違ってくるから、結果として何のお咎めも無いってこともあるにょ。(というか、あんまり悪質でない限りは訴えるのが面倒だから放置されてるというのが現状にょ)
 だからと言って、すでに述べてるように、けっして法律上の権利者の権利を侵害していないわけではないし、権利者がその行為を認めてるわけではないにょ。トラブルの種となるもっともたる理由があるものは避けるべきだにょ。

 そんなわけだから、普通に一般常識で運営されてるコミュニティでは市販のDVDソフトのコピー等に関する話題は遠慮してくれというのが暗黙の了解であるにょ。
 そんなの納得できないとかいうのは勝手だけど、それでコミュニティを乱すのは大いに迷惑だにょ。大人になって暗黙のルールに従うつもりが無いのなら、2ちゃんねるなり個人の掲示板とかで自己責任の上でやってくれにょ。

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